CARBON JUNCTION vol.11
キャリアのスタートは気象ビジネス
大学では気象学の研究室にて衛星データと気象モデルを活用した雲の研究に取り組み、卒業後は気象ビジネスの世界に飛び込んだ。創業者の「気象災害から人の命を守りたい」という使命感に共感し、お客様の課題を解決するための天気予報を追求するという仕事がキャリアのスタートとなった。気象予測の作成と気象リスクの伝達に始まり、サービスの高度化や気象観測プロジェクト、さらには新規事業開発や営業など、気象予報士の枠を越えて様々なことにチャレンジした。
原体験は農業とサッカー
私の生まれは埼玉県深谷市(みずほ銀行の創業者である渋沢栄一ゆかりの地)で、実家はネギ農家を営んでいた。そのため、日頃から天気予報を良く確認し、気象の変化や環境の影響には敏感であった。台風への備え、天気急変の前兆などは誰から教わることもなく、自然と身についていた。また、幼少期はサッカーに打ち込んでおり、ピッチ環境や気象状況に合わせた準備、戦略の見直しも行っていた。そういった経験もあり、天気予報や環境に対する想いが人一倍強かったことが、キャリア形成の根源にある。
気象ビジネスから気候変動政策、そして金融ビジネスを通じて持続可能な社会へ
気象ビジネスに12年ほど従事する中で、社会に対して新たな価値を提供しているという達成感も得られた。一方で、気象ビジネスにおける限界、大きな壁を感じるような経験もあった。
気候変動により気象災害の激甚化と頻発化が進む中で、社会課題も含めた構造的なリスクに対する解決策が必要とされており、別のアプローチで解決したいという想いから次のキャリアを考えた。
そして、渋沢栄一との縁が結び付けたかのように〈みずほ〉へ転職し、気候変動対策に取り組むサステナビリティコンサルタントとして第2のキャリアが始まった。気候変動政策(主に適応)に5年ほど従事し、コンサルタントの専門性を磨くとともに、政策視点で気候リスクの回避・軽減に関わることができた。
現在は、〈みずほ〉の金融ソリューションとこれまで培ってきた自身の専門性をかけあわせることで、持続可能な社会の実現に貢献したいといった想いから、グループ内の証券会社で新たなチャレンジをしている。
カーボンクレジットを通じて社会課題を解決へ
現チームでは、スタートアップが中長期的に社会的なインパクト創出と持続的な事業成長を実現するため、資金調達やIPOの支援、ビジネスマッチング、サステナ情報開示の支援など、伴走型のサポートを行っている。その中で、カーボンクレジット関連の取組は、気候変動対策はもちろん、資源循環や生物多様性などの社会課題の解決に貢献するとともに、企業価値向上をもたらす重要な要素ともなっている。また、炭素市場を取り巻く変化は目まぐるしく、様々な企業からのカーボンクレジット関連の相談が増えている。さらに、大学生向けの金融教育のテーマに取り上げられる機会もあり、次代の担い手の関心も高まっている。
今後も社会課題を解決する一つの糸口としてカーボンクレジット関連の取組に関わっていくとともに、「ともに挑む。ともに実る。」を体現するサステナビリティパートナーとして邁進したい。

“カーボンクレジットをテーマにした講義の様子”
(25年10月、一橋大学「サステナブル・ファイナンスの理論と実務(みずほ証券寄附講義)」にて)
みずほ証券の取り組み
みずほ証券は「Sustainable BX Partner」として、〈みずほ〉の有する産業知見・マーケット知見・科学知見、金融・非金融のサービスをかけあわせ、社会課題の解決とお客様のサステナビリティ推進やイノベーションの創出に取り組みます。